付属湿地の花(2022/08/31)
サギソウもずいぶん少なくなりました。
・コバギボウシ(左)
・サギソウ(中・右)
(Murata)
ブナの森の印象(2022/08/30)
七十二候 てんちはじめてさむし:天地始粛(8/29-9/1)。暦に従い、酷暑の夏もようやく涼しくなってきました?
【画像左】中窓から見た伊吹山方面。伊吹山頂上付近の雲が南から北に流れています。予報では遠い台風11号の影響で暖かく湿った空気が南から流れ込み、大気不安定・大雨とか。
【画像中】ブナの果実色付く。数は多くはありませんが、稔っているようです。久しぶりにブナの実の味を楽しめるか期待膨らみます。
【画像右】コース沿いのキノコの子供(幼菌)。左側にさらに小さな姿が見えます。何キノコに成長するのでしょうか。今は風情を感じますが、巨大なキノコになった姿を見たことも。
(森の案内人X)
生物多様性の保全とシカの食害(22/08/29)
本会は、この森の生物多様性を保全するために活動をつづけています。 2010年以降シカの食害が増大し、保護金網・防獣ネット設置に 続いて有害駆除を行うことで、下層植生が随分再生してきました。
しかし、シカもこの森の構成員です。「ゼロ」になっては多様性が 失われることになります。
が、今日も何とか喰われないでと思っていて、一昨日までは確認出来ていたクルマバハグマ・ オクモミジバハグマ・ヤマアジサイ・エゾリンドウ・オヤマボクチ 等が、今日は被害に・・・
・残ったオクモミジバハグマ(左)
・喰われたヤマアジサイ(中)
・喰われたエゾリンドウ(右)
(Photo:Fujimoto)
秋の実りが進む中、夏の名残が顔を出す(22/08/27)
湿原に700株も分布するミヤマウメモドキ。その内の雌株の実 の色が1日1日赤味を増しています。
そんなミヤマウメモドキの枝の合間に、夏の名残の ノリウツギの白い花が威勢をはっています。
・ミヤマウメモドキとノリウツギ(左)
・沢道のツルリンドウ(中)
・山門の里で始まった稲刈り(右)
(Photo:Fujimoto)
処暑(2022/08/23)
朝8時の楽舎が27℃、13時40分のブナの森は27.5℃、15時40分の楽舎は30℃。酷暑になれた体には「秋」を感じる気候でしょうか。しかし蒸し暑く、作業は苦行。快適?な保全作業はもう少し先になりそうです。季節は地球の動きに従って進み、秋の花が咲き始めて木々の果実も存在感を示しています。
【画像左】大窓から山門集落、琵琶湖大浦湾方面の景観。まだ夏らしい雲が残り、不安定感を見せています。伊吹山は雲の中。
【画像中】アカガシの実生。今シーズンはアカガシの実生がたくさん見られ、観察の好機です。ただし、イノシシと競争です。
【画像右】ツルリンドウ。これから実を結び、紅紫色に美しく熟すはず。
(Photo:森の案内人X)
付属湿地でイシガメとアカハライモリの対決を観察(22/08/22)
朝いつものように付属湿地を見回すと、水中でイシガメの子ども とアカハライモリが激しく闘っています、ちょっと見には、イシガメが アカハライモリを喰っているように見えます。決着はと観察を続けると イシガメが水中から陸部に移動しました。そこでも激しく闘っていますが、 陸上ではイシガメが優位となり、アカハライモリは退散しました。が、イシガメ の口元には、ミミズが捕らえられています。どうやらミミズの奪い合いだった ようで、最終的にはイシガメも水中でミミズを完食しました。
・イシガメとアカハライモリの戦い(左)
・南部湿原モリアオガエルの幼体上陸ラッシュ(中)
・繊細な体のキツネノハナガサ(右)
(Photo:Fujimoto)
酷暑下の生き物事情(2022/08/20)
晴れれば酷暑、降れば警報級の大雨。こんな昨今、植生を脅かすシカなどの動きが少し変わってきています。標高の低い牧場付近では、多数いるはずのシカがセンサーカメラに記録されません。それに対して、標高の高い守護岩周辺では頻繁に写り、ノウサギやイノシシなども記録されています。この時期、やはり皆さん避暑でしょうか。そんな獣たちの姿の一端です。
【画像左】幼木の葉をしごいて食べるシカ。この他、地表の何かを丹念に食べていますが、何かはよくわかりません。(2022/08/14)
【画像中】カメラの前に頻繁に現れるハクビシン。雑食性で昆虫や木の実などを食べる東南アジア原産の帰化種とか。(2022/08/18)
【画像右】2頭で林床を掘り返すウリ坊。豚コレラが収束したのか、今年は多そう。前後のカットに親イノシシが見えず、親離れか?(2022/08/09)
(Photo:森の案内人X)
今朝は寒気で里の実った稲に露が輝きました(22/08/19)
里の色付いた稲穂に露が降り、朝日に輝き美しさが倍増でした。 森のキノコの発生は、相変わらず少なく、この冷気で発生が促されれば と思っています。心配したモリアオガエルの幼体は、引き続き上陸が続いています。
・朝露に輝く山門集落の水田(左)
・カメラを向けたくなるコイヌノエフデ(中)
・南部湿原から上陸するモリアオガエルの幼体(右)
(Photo:Fujimoto)
湿原のアシは枯れが進み、サワギキョウが咲き出しました。秋です(22/08/16)
今日の森はツクツクボウシの大合唱。秋が確実に近づいています。湿原内では サワギキョウも咲き出しました。モリアオガエルの幼体が上陸を続けています。
・コバギボウシ(付属湿地)(左)
・サギソウ(付属湿地)(中)
・サワギキョウ(南部湿原)(右)
(Photo:Fujimoto)
ちょっとその気にになると、いろいろなものが見える(22/08/10)
普段は余り気にしていないのですが、草引きをしていてふと顔を上げると、 クモの巣の中にヒグラシが捕らえられていました。ジョロウグモなどの大きな 網にかかっているヒグラシは見たことがありますが、漏斗状の網の中に 引きずりこまれているのは初めてです。随分苦労したことでしょう。
・ヒグラシを引き込んだクモの巣(左)
・キノコを喰っているのか?(中)
・保護色が見事な蛾(シロスジオオエダシャク)(右)
(Photo:Fujimoto)
立秋2日目(2022/08/29)
暦の上では秋に入りましたが、長浜、彦根、米原のアメダスでは最高気温が34.5〜34.8℃。どこが秋になったのかという気候。しかし、森ではツクツクボウシが鳴き始め、生き物の世界は確実に秋へと向かっているようです。一方で、湿原周辺では春告鳥(ウグイス)が元気に囀っています。なんとも訳の分からない季節感でした。
【画像左】ウスバカゲロウ。季語は秋。
【画像中】マムシグサの実。季語としては晩春。秋が深まるにつれて実は赤く熟します。
【画像右】キノコ。季語としては一般的には秋のよう。マツタケなど、秋によく食べられるからでしょうか。この森でマツタケは見つかっていません、念のため。
(Photo:森の案内人X)
森には適度な降雨があるのに、キノコの発生が今一です(22/08/08)
適度な降雨があると例年この時期に多くの種類のキノコが発生しますが、 今年は発生が今一の状態です。もっともキノコの発生は、今日は駄目でも 明日一斉にということもあるのですが・・・
・発生数が減ってきたチリメンチチタケ(左)
・林内で目立つシロオニタケ(中)
・地味だが・・モリノカレバタケ(右)
(Photo:Fujimoto)
森のあちこちで保全作業(22/08/06)
今日は8月の第1土曜日。恒例の保全活動の日です。 今日は、ブナの森コース巡視・湿原と森の際での林床整備・沢道の階段補修・ 付属湿地の除草・炭小屋復元資材塗装・駐車場の草刈りと各班に分かれての作業を行いました。
猛暑の中でも、作業をしながら様々な森の動植物の観察ができるのが せめてもの慰めになっています。
・キイトトンボの交尾(付属湿地)(左)
・付属湿地の除草(中)
・沢道の階段補修(右)(photo:NAKANO)
(Photo:Fujimoto)
暑さの中でも保全活動は欠かせません(22/08/03)
生物多様性の保全とは言うものの、なかなか大変です。 山頂部に広く張り巡らされた防獣ネットも、暑さの中でも 巡視が欠かせません。
湿原ではミカズキグサが涼しげに咲いていますが、その横では ハンノキの幼樹が広がっています。放置すれば遷移が進みハンノキ林 となってしまいます。
・湿原のミカズキグサ(左)
・分布が広がるハンノキの幼樹(中)
・付属湿地も除草しないと(右)
(Photo:Fujimoto)
例年になく早く梅雨明けし、モリアオガエルのその後が心配(22/08/01)
梅雨明け後、降雨が少なく、高温が続き、湿原も干上がる場所が多く、今年のモリアオガエルの産卵後の卵塊には酷な梅雨でした。 これで幼体が上陸が見られるのだろうかと心配していましたが、 今日初めて幼体が上陸するのが観られました。
・上陸したモリアオガエルの幼体(左)
・ブナの株間で咲き始めたミヤマウズラ(中)
・クロアワタケ(右)
(Photo:Fujimoto)
これより前の情報は、パソコンでは画面右側の「情報(◯年◯月)」をご覧ください。
持続可能な開発目標(SDGs)(「開発」目標を山門では「持続可能性の具現化」と読み替えています)